政治的な天変地異に国境はない。5月7日(日)には仏大統領選の決戦があり、EU擁護派のマクロンが勝利すると予想されているが、予断は許されない。アジアでは北朝鮮と米に中国がかかわった微動が、これからどうなるのか?今年はロシア革命100年に当るが、前年から大きなうねりが始まっている。ブレグジットであり、トランプ大統領の登場である(どちらも国家主義の勝利)。こうした地鳴り、地響きに国境はなく、地殻変動から天変地異がはじまる。
世迷言はさておき、何を読んだらいいのか。ストレートにテーマにアプローチすべきではない。アナタ自身の頭で考えるために。急がばまわれ。
A.Iじゃないもん「にんげんだもの」(笑い)。
①「教養主義の没落 変わりゆくエリート学生文化」(中公新書) まず、わずらわしいかもしれないが、近代教養主義に対する批判的視点が必要である。雑学を取り込み、その上でそれを一掃するのである。
⓶「『野蛮』の発見 西欧近代のみたアフリカ」(講談社現代新書)サブタイトルにあるが、南北アメリカについても想定できるテーマである。
③「群衆ーモンスターの誕生」(ちくま新書)ポピュリズムを批判・非難するのが一般的風潮だが、民主主義の中に、この要素は根深くわだかまる。
④「戦後世界経済史 自由と平等の視点から」(中公新書)少し現在性から離れる。しかし基盤的な流れを押さえておく必要がある。
⑤「日本の思想」(岩波新書) もはや古い教養主義の産物と言うか?それでも読んでおく必要があるのが丸山真男だ。モノを考えるキッカケになる。
⑥「1984年」(ハヤカワ文庫)やっぱりジョージ・オーウェルは読んでおくべきでしょう。新庄哲夫訳の旧版で充分。
⑦「ヨーロッパ統合史」(名古屋大学出版会)大部の専門書、学術書である。
⑧「アナキズムの哲学」(法政大学出版局)最後に開き直りのような本。かのハーバード・リードの著作であるのが意外かも。アナキズムをバカにしてはいけない。今年は1968年フランス5月革命50年の前年にあたる。何事も先駆症状、前兆に注意しよう。
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